鳥類保護委員会報告

日時:   2009年9月19日 14:00〜15:40 
場所:   北海道大学水産学部第7講義室
出席者:  早矢仕 有子(委員長)、佐藤 重穂(副委員長)、堀田 昌伸、石田 健、小高 信彦、
呉地 正行、中村 司、大迫 義人、須川 恒
欠席者: 小野 宏治、尾崎 清明、山崎 亨

1.総会決議その後の経緯
1-1.  1999年度決議 「やんばるの森の保護」
・ ヘリパッド建設については、地元で反対運動があり、座り込みで工事を阻止している。2009年10月に那覇地裁が現地の視察と当事者の意見交換会を予定しており、それまで着工はない見込みである。

1-2.  2004年度決議 「渥美半島ヘリ訓練場」
・ 防衛省において2009年度予算に計上されていないので、2年以内の訓練実施は無い見通しである。

1-3.  2008年度決議 「上関原子力発電所計画に係わる希少鳥類保護」
・ 総会決議後、2008年10月に、中国電力(株)の担当者が佐藤副委員長を訪問し、カンムリウミスズメとカラスバトに関する調査結果を説明した。カンムリウミスズメに関しては、1年間の調査実施予定が告げられた。
・ 2008年10月、山口県が中国電力に対して原発計画に関する公有水面埋め立てを許可。
・ 2009年6月、中国電力がカンムリウミスズメに関する調査結果を報道発表。
・ 同年8月6日、鳥類保護委員長から中国電力に対して、調査結果の公表を求める要請文を提出した。
・ 同年9月10日、中国電力による「上関地点カンムリウミスズメ継続調査報告書」を保護委員会が受領した。

2.鹿児島市におけるマングース駆除に関する要望書
・ 2009年7月22日、鳥類保護委員長から鹿児島県知事に対して、「鹿児島市に定着した侵略的外来種ジャワマングースへの積極的な対応の提言」を提出した。
・ 9月12日時点で、すでに18頭が捕獲されたことからも、既に高密度での定着が確実であり、在来鳥類種への捕食による影響が危惧される。
・ 駆除の継続ならびにさらなる移入を防除することが重要である。

3.国および地方版レッドデータブックに関する課題
 鳥学会として、国および地方版のレッドリストへの関わり方を検討するために、委員会内にワーキンググループを設置し、記録委員会や目録作成委員会とも連携しながら作業を進める。ワーキンググループは、須川、石田、小高、大迫が担当する。

4.保護委員会のホームページについて
 内容の充実・更新について、広報委員会と連絡をとり進める。

5.委員の改選
・ 2010年より新委員として、高橋 満彦、武石 全慈の2名を加える。
・ 小野 宏治、堀田 昌伸、山崎 亨 の現委員が2009年末で退任する。
・ 委員長、副委員長はそれぞれ早矢仕 有子、佐藤 重穂が留任する。

6.中国電力(株)による、「上関地点カンムリウミスズメ継続調査報告書(平成21年9月)」への対応
・ 保護委員会として、報告書への評価を実施し、ホームページ等で公表する。

(鳥類保護委員長)