2010年IOC派遣事業報告

日本鳥学会では4年ごとに開かれる国際鳥類学会議(IOC)で発表する若手会員に伊藤基金から費用の一部を補助している。2010年8月にブラジルで開催される第25回会議に向けて10名の応募があり、厳正な審査の結果、次の3名に補助金を交付することが決まった。なお、派遣候補者には、IOC2010から帰国後、学会参加報告の義務がある。

1)松井晋(大阪市大)
 発表題目:Avian malaria infection in nestlings of the Bull-headed Shrike Lanius bucephalus: effects of mosquito abundance and brooding behavior.


2)森口紗千子(東京大学)
 発表題目:Genetic structure of Greater White-fronted Geese in wintering and stopover sites in Japan and Korea.

3)森さやか(日本野鳥の会、東京大学)
 発表題目:Breeding population dynamics of the great-spotted woodpecker Dendrocopos major influenced by seed crops of an introduced pine and winter severity.

また,次点候補者として三上修(立教大)を選定した。3名の派遣候補者のいずれかがIOC2010に参加発表できなかった場合,次点候補者が派遣候補者として繰り上げられる。

 なお、今回の選考にあたっては、基金運営委員会の下に設けられた選考小委員会において発表内容(Abstract)の独創性・意義・論理性・充実度を中心に評価し、補助金の必要性と過去5年間の発表論文を加味して候補者を絞った。これらの手順は文書化され、今後も踏襲されることになっている。