英文誌編集委員会報告

日時:2010年9月18日(土)12:30〜13:30
場所:東邦大学理学部5号館5208室
出席者:中村雅彦(委員長),森 貴久(副委員長),天野達也,西海 功,酒井秀嗣,関 伸一,綿貫 豊
欠席者:古賀公也,岡ノ谷一夫,高木昌興,高須夫悟

1)ORNITHOLOGICAL SCIENCE編集状況
 今年度は,第9巻1号(特集5編,原著4編,107ページ)を6月末に発行し,2号は現在編集中で12月に発行予定である.第9巻1号の特集は,天野達也氏により「Monitoring bird populations」というタイトルで編集した.
 編集委員長を交代した2008年1月から12月まで27編,2009年1月から12月まで24件,2010年1月から現在までに25編の投稿があった.中国,台湾,インド,韓国,ロシアからの原稿は,投稿の手引きに従っていないものが多く,リジェクトも多い.
* 第9巻2号は,原著論文6編,短報3編(164ページ)を収録し,12月に刊行した.

2)ORNITHOLOGICAL SCIENCE電子版のアクセス率
 2007年から2009年のORNITHOLOGICAL SCIENCEへのフルテキストダウンロード件数は,2007年が年間3053件だったが,2008年,2009年とも年間7000件を超えており,UniBio Press参加6誌の中で,学会規模を考えるとかなり高い数値である.

3)ISI申請
 ORNITHOLOGICAL SCIENCEの国際的認知度を高め,論文投稿数の増加を図るためには,インパクトファクターの対象誌となる必要がある.採択の主な条件として,定期刊行が行われていること,編集委員や著者が国際的であること,地域を代表する雑誌であることがある.現在こそ,申請を急ぐ必要があることから,Advisory Boardを廃止し,そのメンバーをEditorial Boardに移行,発行月を6月と12月にした.2007年12月に発行された6巻2号から申請をした.
 その後,2008年7月に雑誌をTHOMSON ISIに送るときインパクトファクター取得のための審査をお願いする手紙を同封した.2009年1月(3冊目送付後)インパクトファクター取得の審査を行って欲しいとの手紙を送った.その後,今までの号はすべて期限を守って発行している,審査結果を教えてくれとの内容のメールを2回,直接Thomson Reutersのアドレスに送ったが返事がない.2009年9月にトムソンコーポレーション日本支社に直接メールを送ったところ,「現在審査中」との返事がきた.

4)UniBio Pressの活動状況
 a)UniBio Pressには現在6誌が加入している.UniBio Pressは,国内図書館だけ でなく海外図書館への販売を促進するため,2007年1月よりSPARCの支援を受けて作られた米国発行の電子ジャーナルパッケージBioOne(Auk, Condorをはじめ米国発行の生物学系雑誌80誌が参画)との連携により,BioOne2に参画し,ORNITHOLOGICAL SCIENCEの電子版はVol.4 No.1から搭載されている.このパッケージは全世界540機関,550万人が利用しており,この契約により,ORNITHOLOGICAL SCIENCEの国際的な認知度の向上や引用率の上昇が期待される.

 b)平成22年度事業と予算
 UniBioの購読料が考えていたより少なく,また,一年目の時期より円高のため,業務を縮小する方針となったが,鳥学会への配分は,現行通り,約13万円となる見込みである.

 c)ORNITHOLOGICAL SCIENCEの登録
 BioOneには,2005年分から登録され,今後刊行される毎に更新されていく.昨年度,科研費が措置されたので,2002−2004年分を登録作業中である(経費の関係で,BioOneデータベースそのものではなく,BioOneからリンクしているBiodiversity Heritage Library Databaseに入る予定).

5)その他
 a)投稿の手引き
 中国,台湾,インド,韓国,ロシアからの原稿は,投稿の手引きに従っていないものが多いため,ホームページに図表の作製まで詳述した投稿の手引きを掲載することにした.

 b)ORNITHOLOGICAL SCIENCEにおける種の英名
 2010年度総会において,ORNITHOLOGICAL SCIENCEにおける種の英名は,どの出典に従うのかという質問が出た.この件について英文誌編集委員会で検討することになった.

(英文誌編集委員長)