企画委員会報告(2012年)

 企画委員会では,シンポジウム等の企画,鳥の学校(ワークショップ),男女共同参画の3分野にわたって活動を行った.

1)シンポジウム「色・鳥どり〜鳥たちの多様な色彩の進化と芸術への浸透〜」
 三上修委員が代表者となって申請したプロ・ナトゥーラ・ファンドの助成を受け,8月25日(土)に東京大学農学部弥生講堂一条ホールにて開催した.来聴者は202名で,学会会員以外の方が多かった印象を受けた.また,夏休みということもあってか,小中学生も多数見受けられた.
 プログラムは,はじめに(川上和人)/色とは何か 〜鳥と光が織りなす不思議〜(森本元)/日本で人気な鳥・世界で人気な鳥 -古今東西,画家に人気な鳥ランキング(高橋雅雄,とに〜)/鳥が見ている“異次元”の色の世界:眼・色・こころの進化(田中啓太)/パネルディスカッション,であった.

2)鳥の学校(第5回テーマ別講習会)
 大会日程に続けて,9月18日(火)〜19日(水)に,立教大学理学部の田中啓太氏と電力中央研究所生物環境領域の北村亘氏を講師として,「R統計学中級講座:統計モデリングとプログラミング」を,日本大学歯学部において開催し,32名の参加があった(本号に報告記事掲載).

3)男女共同参画関連
 a)ポスドク問題について
 三上修委員が自ら実施したアンケート調査に基づいて,「鳥学会におけるポスドク問題の現状」を鳥学通信第34号(2月8日発行)に発表した.これは,現在の若手研究者の置かれている状況に対する問題提起と提言で,企画委員会としても課題として取り上げて行きたいと考えている.
 b)男女共同参画学協会連絡会について
 同連絡会第10回シンポジウムが,10月7日(日)に慈恵会医科大学(東京都港区)で開催され,鳥学会からは藤原宏子委員が出席した(本号に報告記事掲載).
 また,第3回大規模アンケートが11月1日から12月14日まで実施された.回答者総数は16,314名,うち男性11,958名女性4,356名であった.また,日本鳥学会会員の回答者数は104名であった.会員各位の協力に感謝する.

4)その他
 会員の斬新な研究を広くアピールし,鳥学会の活動に対する認知度を高めることと,若手研究者を支援することを目的としてプレス発表を積極的に行うことになった.具体的な方法については川上和人副委員長が検討中で,広報委員会とも連携して運用することを目指している.

(企画委員長)