「鳥の学校 ― テーマ別講習会 ― 」は、日本鳥学会(企画委員会)が開催している「鳥の学校」の中上級編です。初回は標本の計測・作成法についてのレクチャーを行いました。第二回となる今回は、「統計的解析・中級編」をテーマとして行います。
今回の鳥の学校は、昨年と同様に日本鳥学会 2008 年度大会と連結して行われます。
・会場:立教大学 10 号館(教室は確定次第お知らせします)
・日時:9/15 (月) 13:30 - 17:30, 9/16 (火) 9:30 - 12:30
最近よく使用されている、あるいは使用されつつある、便利かつ強力な統計的解析について説明します。また、実践編ということで、誰かのデータを実際に皆で解析してみるかもしれません。まな板の上に乗せたいデータをお持ちの方を歓迎します。R という言語環境を使用して、講師が解析のしくみを説明した手法を各自で実行してみます。R は、コマンドを打つと結果が返ってくる仕組みのアプリケーション(というか言語)ですので少々面倒ですが、統計的解析はもとより、作図、数値計算、シミュレーションも自在にできてとても便利な道具です。学校ではチューターを付ける予定ですので、R を使用したことがない方も気軽にご参加下さい。
当日は、「尤度」という考えをもとにして、線形モデルにとらわれない統計的推定を理解することが最終目標ですが、一般化線形モデルなどのいくつかのよく使われる解析手法も随時紹介する予定です。ただし、講師の能力の限界やきまぐれ、時間的問題、参加者の反応その他により、この通りではなくなるかもしれませんが、どうぞご容赦ください。
今回の学校は中級編ということなので、記述統計、(全体としての)統計的検定のしくみ、第一種・二種の過誤とは何か、などの入口的な説明はほとんどしないと思います。そして、下記のような方を潜在的参加者として想定しています。
やはり中級編ということで、下記のような方には参加してもあまり得るものがないと思われます。
そのような方は、おそらく講師を十分上回る知識と経験をお持ちの方だと思います。そして、むしろスタッフとして助けて頂きたいのでご連絡頂けますと幸いです。
申し込み制で、定員は 30 名です。
参加をご希望の方は、企画委員 藤田 剛(go[at]es.a.u-tokyo.ac.jp)までメールでお申し込みください。定員に達し次第、締め切らせて頂きます。学校に関するお問い合わせ全般についても、上記連絡先までお願い致します。
日本鳥学会では、研究の意欲はあるが調査や分析、論文化のしかたがよくわからないという会員を対象とする講座「鳥の学校」を実施しています。観察や発見は論文として発表されてこそ後世に残り、鳥学の進歩や鳥類の保全に役立ちます。講座「鳥の学校」においては、論文を書く技術を習得するための講義と演習を行います。受講者に将来的に目指してもらう目標は、学術雑誌に原著論文・短報・観察記録などを投稿し、掲載することです。そのために、科学論文の基本と構成、初歩の統計的検定、批判的な目で論文を解読する演習といった、基本的な内容の講座を繰り返し実施していきます。
鳥学研究の推進をはかるためのもう一つの取り組みとして、中堅鳥学会員を主な参加者層として想定した「鳥の学校 ― テーマ別講習会 ― 」を開きます。「鳥の学校 ― テーマ別講習会 ― 」では、鳥学会員および会員外の専門家を講師として迎え、会員のレベルアップに役立つ講演や実習を行っていきます。具体的には、専門外の知識や技術、最新の統計解析手法などの習得、またそれらを通じた異分野交流の機会の提供をめざします。
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2008.05.14: ページ公開開始