日本鳥学会

お知らせ

このページに関する問い合わせは、日本鳥学会事務局宛にメールをお送りください。

法人化と英文誌ペーパーレス化について【会長メッセージ】

日本鳥学会 会員各位
会長 綿貫 豊

8月7日の評議員会,9月17日の総会において日本鳥学会の一般社団法人への移行と英文誌のペーパーレス化が決議されました.これから来年1月の法人移行と英文誌オンライン化に向けて具体的な作業に入ることになります.日本鳥学会が法人格を持つことにより,社会的に認知され,また,英文誌オンライン化により紙資源と予算の節約につながると考えています.

法人化は,規模が拡大してきた鳥学会の運営のため避けて通れない道として,ここ何年かの懸案事項でありました.2022年春から事務局・評議員会に法人化検討開始が提案され,議論を進めてまいりました.2022年第3回評議員会で法人化が承認され,法人化に関する会員意見聴取,日本鳥学会2022年度大会での会員意見交換会ののち,法人化検討ワーキンググループが設立され,書面総会で法人化が議決されました.2023年第3回評議員会において,法人化検討ワーキンググループが作成した定款案と組織体制が承認され,それらに関する会員意見聴取を行ったのち,先の日本鳥学会2023年度大会総会で定款と人事が議決されました.2024年1月に登記が行われ,その後,理事会,代議員総会で各種細則・委員会規定を定めていく予定でございます.

日常の学会活動に支障がないように法人への移行を目指し,また,英文誌オンライン化後もさらに多くの皆様にご投稿いただき,広く購読いただける様,一同努力します.

会員各位のご協力をお願いいたします.

そのほかの議決事項も含め,総会決議の詳しい内容につきましては鳥学会ホームページや日本鳥学会誌の学会記事にて随時公開を予定しておりますので,そちらをご覧ください.

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(2023年10月13日 事務局長)

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日本鳥類目録第8版出版予定の延期について

※本記事は鳥類目録委員会Webページからの転載記事です.<https://ornithology.jp/iinkai/mokuroku/index.html#20230810>
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目録編集委員長

 今春の第2回パブコメと今年9月の目録出版を目指して来ましたが、それらが予定通り実施できず、また見通しを今日までお示しできずにいたことをまずはお詫び申し上げます。

 国内の種・亜種についての分類と生息分布・記録について、それぞれ鳥類分類委員会と日本産鳥類記録委員会で各委員が情報収集、検討、整理を行うとともに、随時Web会合やメールで審議をおこなってきました。目録編集委員会ではWebでの会合を今年度は既に4回開催して検討を続けております。しかし、世界での分類成果とリストの精査、全国各地の協力員から寄せられた分布記録の整理、ともに情報量が膨大であり、委員各自がそれぞれの仕事を抱え、また研究・調査を行いながらの作業でもあるため、予想以上に時間がかかってきました。

 第2回パブコメの開始について、上記の理由によりこれまで見通しを立てられずにおり、会員と関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまいました。しかし、作業の進展により、ようやくリスト化の目途が立ってきました。この9月の金沢大会での自由集会において、目録のリスト案を示すとともに編集の状況と第2回パブコメについて説明し、参加者との意見交換をおこないます。そして、9月中に日本産種・亜種の和名・学名リストを公表し、10月中には分布を含む暫定リストを公表して第2回パブコメを開始し、パブコメで寄せられたご意見と情報によって原稿を修正して2024年9月の出版をおこなうことを決定しましたのでお知らせさせていただきます。

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2023年度黒田賞、内田奨学賞の受賞者が決定しました

基金運営委員会の学会賞選考報告が発表されました。選考報告を、鳥学通信にも再掲します。今年度の黒田賞は澤田明氏(国環研)、内田奨学賞は溝田浩美氏(兵庫県立人と自然の博物館)と伊関文隆氏(NPO希少生物研究会)に決定致しました。この度の受賞、誠におめでとうございます。
https://ornithology.jp/iinkai/kikin/prizes.html
報告:基金運営委員会委員長 川上和人
2023年度日本鳥学会黒田賞選考報告

基金運営委員会で規定・運営指針に則して研究内容のオリジナリティ,鳥類学における重要性,将来性などについて検討,審査の上,受賞候補者を評議員会に推薦し,下記の通り決定された.

受賞者:澤田 明
(国立研究開発法人国立環境研究所 生物多様性領域)

澤田明氏は,南西諸島の鳥類,とくに南大東島のリュウキュウコノハズク個体群を主な研究対象とし,地道な野外調査と緻密なデータ解析により配偶者選択を中心に生活史進化について明らかにしてきた.研究テーマは,個体群内の遺伝構造解析,近親交配回避や同類交配メカニズムの解明,個体群動態解析,さらには分散距離に関する新たな解析手法の提案など多岐にわたる.南大東島では対象種の個体標識データが長期蓄積されているが,澤田氏はこれらの既存データを解析するだけでなく,自ら個体標識や繁殖モニタリング調査を精力的に実施することで当地の長期個体群研究を大きく発展させてきた.博士学位取得後わずか2年であるにもかかわらず,鳥学に関する研究成果は合計14編の論文として国内外の査読付き学術誌に掲載されている.そのうち11編は筆頭著者として英文で発表されており,国際的な成果の発信に大きく寄与している.書籍や一般向け雑誌において研究成果を広く発信しているほか,調査地においては観察会や講演会の実施,多数の地域行事参加など地元社会への貢献に対して非常に積極的である.澤田氏のこれらの業績が高く評価され,黒田賞受賞者として選定された.今後は学会運営にも参画し,日本の鳥学をさらに発展させる原動力となることが期待される.

なお,受賞内容は総説として日本鳥学会の学会誌に掲載予定である.


2023年度日本鳥学会内田奨学賞選考報告

基金運営委員会で規定・運営指針に則して検討,審査の上,受賞候補者を評議員会に推薦し,下記の通り2名に決定された.

受賞者:溝田浩美
(兵庫県立人と自然の博物館 ひとはく地域研究員)

推薦根拠論文:
溝田浩美・布野隆之・大谷 剛 (2020) 育雛期間の進行に伴うアオバズクNinox scutulata japonicaの給餌内容の変化.日本鳥学会誌 69: 223−234.

溝田浩美氏はひとはく地域研究員として猛禽類に関する地道な調査と普及啓発活動を行っている.溝田ら(2020)では夜行性のアオバズクを対象として,雛の成長に伴い給餌内容を変化させていることを1,400個体以上の内容物を含む多数の食痕の分析と食物となる昆虫の捕獲調査を組み合わせることで明らかにした.観察の難しい夜行性鳥類の生態を明らかにしただけでなく,保全への貢献からも重要な内容である.溝田氏はこれまで多くのアウトリーチ活動を続けてきており,本賞の受賞により基礎的で地道な活動が評価されることは本人の大きな励みとなり,今後の次世代育成や市民科学活動へのより大きな貢献へとつながることが期待される.

受賞者:伊関文隆
(NPO希少生物研究会)

推薦根拠論文:
Iseki F, Mikami K, Sato T (2021) Unique and complicated wing molt of the Japanese Sparrowhawk Accipiter gularis.山階鳥類学雑誌 53: 3−23.

伊関文隆氏は長年猛禽類の渡りや繁殖の調査を行い,Iseki et al. (2021) ではこれまで10年以上にわたり蓄積した写真や剥製等の200例を超える情報から,ツミの換羽様式についてその独特な特徴を示した.本研究で呈された換羽様式と生態の関連性を示唆する成果は基礎科学としての価値が高く今後の発展性が期待されるだけでなく,英語論文として発表していることから国外への波及効果も期待できる.アマチュアとして研究を行う中で長年蓄積した情報を英語論文として発表することは大きな成果であり,これが評価されることにより今後のさらなる研究活動の発展が期待される.


2023年度日本鳥学会中村司奨励賞選考報告

今年度は本賞の応募がなかったため,該当者がなかった.

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英文誌ペーパーレス化の検討のための学会員へのアンケートのお願い

ウェブサイトに7月3日に掲載したお知らせを、鳥学通信にも再掲します。アンケートの回答数が少ない状況ですので、鳥学会員の皆様は7月31日までにご協力をお願い致します。アンケートの回答は下記のリンクから(Google formに移動します)。
https://forms.gle/AKSnXgqqJgZ2PZRS7

日本は紙の消費量が非常に多く、国民1人あたりの年間消費量は世界6位となっています。生物多様性の保全を含む、環境負荷の低減において「ペーパーレス化」は重要な取組のひとつです。しかしながら、鳥学会においても、その取り組みはまだ十分とは言えません。例えば学会誌等の印刷物は、和文誌・英文誌ともに年間2800部(合計5600部)に相当します。例えば英文誌は、1部あたりの平均ページ数が125ページのため、年間35万ページの紙が使用されています。学会誌をペーパーレス化することで、こうした紙資源の印刷製本および郵送に関わる環境負荷の低減が期待できます。

さらにペーパーレス化は、学会会計における支出の削減にも貢献します。現在、学会誌の印刷製本・郵送に関する支出額は年間約430万円(うち印刷製本が350万円、郵送が80万円)となっています。これは全支出額の1/3を上回る額です。近年の会員数の推移を踏まえると、今後も大幅な収入増は見込めない一方で、さらなる支出増の可能性も考えられます。学会誌のペーパーレス化によって支出を大きく抑えることで、今後も年会費をできるだけ維持するなど、学会員へのサービス維持・向上に努めることができます。

上記の理由から、鳥学会では英文誌「Ornithological Science」のペーパーレス化に向けた検討グループを立ち上げました(メンバー:事務局および英文誌・和文誌・広報委員会の各委員長)。なお、和文誌は今回はペーパーレス化の対象外です。英文誌のみを対象とした理由は、海外の他の雑誌同様、ペーパーレス化へのハードルが比較的低いためです。しかしながら、英文誌のペーパーレス化によって生じうる様々な問題を慎重に検討した結果、学会員に確認が必要な項目が複数あるという結論に達しました。

そこで学会員の皆様にアンケートを行い、その結果を踏まえ、鳥学会全体としての英文誌のペーパーレス化の方針を決定したいと考えております。回答期限は2023年7月31日(必着)とさせていただきます。お手数ですが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

なおメールアドレス未登録の会員には、アンケート資料を郵送で配布いたします。回答方法はそちらの資料をご覧ください。

内容に関するお問い合わせ先:
日本鳥学会事務局 片山 直樹 (会計幹事)
メール: katayama6@affrc.go.jp
電話 : 029-838-8253

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(2023年7月3日 英文誌ペーパーレス検討グループ)

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津戸基金によるシンポジウムの公募が始まりました

日本鳥学会基金運営委員会

 学会では、2023年8月から2024年3月の間に国内で開催される鳥学に関するシンポジウムを対象に助成を行ないます。審査の結果、採択されると、会員津戸英守氏の寄付に基づく津戸基金より最大10万円の助成を受けることができます。ふるってご応募下さい。
 詳しくは、公募情報をご覧下さい。

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津戸基金によるシンポジウム助成の公募(締め切り迫る)

日本鳥学会基金運営委員会

 学会では、2019年8月から2020年3月の間に国内で開催される鳥学に関するシンポジウムを対象に助成を行ないます。
 審査の結果、採択されると、会員津戸英守氏の寄付に基づく津戸基金より最大10万円の助成を受けることができます。
 応募の締め切りは5月31日(必着)です。シンポジウム開催を考えている会員の皆様、どうぞふるってご応募下さい。

 詳しくは、公募情報をご覧下さい。

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津戸基金によるシンポジウムの公募が始まりました

日本鳥学会基金運営委員会

 学会では、2019年8月から2020年3月の間に国内で開催される鳥学に関するシンポジウムを対象に助成を行ないます。
 審査の結果、採択されると、会員津戸英守氏の寄付に基づく津戸基金より最大10万円の助成を受けることができます。ふるってご応募下さい。

 詳しくは、公募情報をご覧下さい。

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訃報

日本鳥学会事務局

日本鳥学会重鎮のお一人であった中村司さんが11月24日に91歳で亡くなられました。27、28日にはお通夜、ご葬儀が執り行われました。

中村さんは1990−1991年に日本鳥学会会頭を務められました。また、学会は中村さんより多くの寄付をいただき、これらを1997年に中村司基金としました。この基金は当初シンポジウム等開催費に充当していましたが、現在では若手会員を奨励する中村司奨励賞の副賞に充てられています。

ご高齢になられても積極的に学会へご参加いただき、若い会員の方でもよくご存じの方が多いと思います。そのお姿も見られないのは残念です。

ここに謹んでご冥福をお祈りします。

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2018年度学会賞募集のお知らせ

日本鳥学会では内田奨学賞、黒田賞を設けていますが、来年度からこれに中村司奨励賞が加わります。この度、この3つの学会賞の募集が始まりました。

・内田奨学賞:アマチュアの会員を励ます賞。過去3年間に発表した論文から審査。
・黒田賞:優れた業績を挙げ、これからの日本の鳥類学を担う若手・中堅会員に授ける賞。
・中村司奨励賞(新賞):国際誌に優れた論文(1編)を発表した30歳以下の若手会員に授ける賞。

いずれの賞についても、対象者、応募方法等の詳細は、日本鳥学会誌66巻2号の学会記事、あるいは学会Webサイト(http://ornithology.jp/)の「学会賞・助成」に掲載された募集要項をご覧下さい。

ぜひ、積極的な応募、あるいは推薦をお願い致します。

また、2018年にカナダで開催される国際鳥類学会議(IOC2018)に参加、発表する若手会員に対する補助金の申請も募集しています。日本鳥学会誌66巻1号、学会Webサイトを参照の上、こちらにも積極的に応募して下さい。

基金運営委員会

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鳥学会前会長上田恵介先生の受賞

2016年7月11日

鳥学会の前会長の上田恵介先生が、今年度4月に、「みどりの日」自然環境功労者環境大臣表彰者(調査・学術研究部門)に選ばれました。
http://www.env.go.jp/press/102398.html

また、先月末に、第19回山階芳麿賞が贈呈されることが決定しました

第19回山階芳麿賞を、上田恵介・立教大学名誉教授に贈呈することを決定しました


http://www.rikkyo.ac.jp/news/2016/06/17913/

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過去のお知らせアーカイブ

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