現在、和文誌委員会では日本鳥学会誌の「オープンアクセス」化を検討しています。現時点では和文誌に掲載された論文は、刊行1年間は会員のみがJ-STAGEで全文PDFを入手することができます(エディターズチョイスに選ばれた論文を除く)。もしオープンアクセス化が実現すれば、刊行直後からどなたでもJ-STAGEで全文PDFを入手できるようになります。
和文誌がオープンアクセスになることで、学会および学会員に対する様々なメリットがあると考えています。まず、最新の知見が多くの方に読まれることで、引用数の増加や共同研究の拡大、また世間の関心を高めることが期待されます。保全研究であれば、政策への影響力も向上できます。また科研費など資金提供者の要請にも答えることが可能です。
さらに、多くのオープンアクセス雑誌では著者に費用負担が発生しますが、今回のオープンアクセスでは著者の費用負担を「無償」とする方向で検討しています。これにより論文著者の職位や身分を問わず、多くの学会員にとって日本鳥学会誌がさらに魅力的な投稿先となることを期待しています。オープンアクセス化のための鳥学会の追加支出はありません(ただし論文数の増加によって印刷製本費用が増える可能性はあります)。
オープンアクセスにあたっては、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを定める必要があります。鳥学会では、論文ごとに個別に定めると編集委員会の負担が増加し、手続き上の混乱を招く恐れがあることから「CC BY 4.0」に一律化したいと考えております。これは原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示することを主な条件とし、インターネット記事や商用書籍でも論文の文章を引用できる、また図表のデザインを変えて利用できるなど、最も自由度の高いCCライセンスとなります。詳しくは裏面をご覧ください。
なお、今回のオープンアクセスの検討はペーパーレス(冊子の廃止)を伴うものではありません。これまで通り、従来の冊子が皆様のお手元に配布されるという前提で、以下のアンケートにお答えいただければ幸いです。その結果を踏まえ、鳥学会全体としての和文誌のオープンアクセス化の方針を決定したいと考えております。
アンケートの回答期限は2025年5月31日(必着)とさせていただきます。お手数ですが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
アンケートの回答方法:以下のリンクをクリックしてください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelawtPedrFFodh0NoqlBLthQdviM6qhSZ0WFjJhIO1PsBvFg/viewform
内容に関するお問い合わせ先:日本鳥学会事務局 片山 直樹 (和文誌委員会)
メール:katayama6@affrc.go.jp