オンラインで開催された日本鳥学会2021年度大会では、2019年度大会に引き続きポスター賞を実施いたしました。日本鳥学会ポスター賞は、若手の独創的な研究を推奨する目的で設立されたものです。第5回となる本年度は、厳正なる審査の結果、澤田明さん(国環研・学振PD)、小原愛美さん(東京農工大連合農)、井川洋さん(信大・理)が受賞しました。おめでとうございます。
ポスター賞の審査区分は2019年度大会の後に再編を行い、分野の近いものをまとめて3部門へと変更しました。部門数が増えたことで、受賞の機会は以前より増加したと言えます。ポスター賞は30歳になるまで何度でも応募できますので、あと一歩だった方も、2次審査に残れなかった方も、是非来年再挑戦してください。
最後に、ポスター賞の審査をご快諾して頂いた6名の皆様、記念品をご提供頂いた株式会社モンベル様、サントリーホールディングス株式会社様、公益財団法⼈⽇本野⿃の会様、ならびに大会実行委員の皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
応募総数:33件(繁殖・生活史・個体群・群集部門:8件、行動・進化・形態・生理部門:13件、生態系管理/評価・保全・その他部門:12件)
【受賞】
《繁殖・生活史・個体群・群集》部門
「メスの生存が南大東島のリュウキュウコノハズク個体群の運命を左右する」澤田明・岩崎哲也・井上千歳・中岡香奈・中西啄実・澤田純平・麻生成美・永井秀弥・小野遥・高木昌興
《行動・進化・形態・生理》部門
「ハシブトガラスによる画像弁別はなにを手がかりにしているか?」小原愛美・青山真人・杉田昭栄
《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「長野県諏訪湖湖岸のヨシ原における繁殖期のオオヨシキリ出現に影響する要因の検討」井川洋・笠原里恵
【次点】
《繁殖・生活史・個体群・群集》部門
「亜高山帯から高山帯への資源補償と高山性鳥類の餌生物」飯島大智・村上正志
《行動・進化・形態・生理》部門
「海洋島に進出した陸鳥は島嶼適応として飛翔能力を維持することがある」辻本大地・安藤温子・中嶋信美・鈴木創・堀越和夫・陶山佳久・松尾歩・藤井智子・井鷺裕司
《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「希少種アカモズの繁殖に好適な果樹園環境と個体数減少要因を探る」赤松あかり・青木大輔・松宮裕秋・原星一・古巻翔平・髙木昌興
【一次審査通過者】
《繁殖・生活史・個体群・群集》部門
「伊豆諸島新島に、シチトウメジロとホオジロは何羽いるのか」立川大聖・長谷川雅美
「二次草原で繁殖する開放地性鳥類群集と草原の管理方法、植生構造や節足動物相との関係」水村春香・渡邊通人・久保田耕平・樋口広芳
《行動・進化・形態・生理》部門
「モズの給餌様式を決定する要因」江指万里・青木大輔・千田万里子・松井晋・高木昌興
「リュウキュウコノハズクの広告声の血縁者間での類似性について」中村晴歌・澤田明・高木昌興
《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「新潟県に生息するチゴモズの繁殖場所規定要因解明」立石幸輝・鎌田泰斗・高岡奏多・冨田健斗・関島恒夫