第7回日本鳥学会ポスター賞 飯島さん・寺嶋さん・森さんが受賞しました

日本鳥学会企画委員会 中原 亨

 日本鳥学会ポスター賞は、若手の独創的な研究を推奨する目的で設立されたものです。昨年に引き続き対面形式で開催された日本鳥学会2023年度大会では、第7回ポスター賞を実施いたしました。厳正なる審査の結果、本年度は、飯島大智さん(東京都立大学)、寺嶋太輝さん(東京農工大学)、森真結子さん(帯広畜産大学)が受賞しました。おめでとうございます。

 応募総数は、多かった昨年度をさらに上回り、57件と過去最高を更新しました。チャレンジする若手は着実に増えてきているようです。会場は熱気に包まれ、活発な議論が行われていました。ポスター賞は30歳まで、受賞するまで何度でも応募できますので、あと一歩だった方も、2次審査に残れなかった方も、是非来年再挑戦してください。

 最後に、ポスター賞の審査を快諾して頂いた9名の皆様、記念品をご提供頂いた株式会社モンベル様にこの場をお借りして御礼申し上げます。

日本鳥学会2023年度大会ポスター賞
応募総数:57件
 繁殖・生活史・個体群・群集部門:14件
 行動・進化・形態・生理部門:21件
 生態系管理/評価・保全・その他部門:22件

【受賞】
《繁殖・生活史・個体群・群集》部門
「系統・形質アプローチから解明する山岳の鳥類群集の群集集合」
飯島大智・小林篤・森本元・村上正志

《行動・進化・形態・生理》部門
「オーストンウミツバメとオオミズナギドリにおける尾腺分泌物の定性分析」
寺嶋太輝・山本裕・田尻浩伸・手嶋洋子・永岡謙太郎

《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「集約的農業景観における鳥類の保全と生態系サービスの享受に対する休閑緑肥圃場の貢献」
森真結子・赤坂卓美

【次点】
《繁殖・生活史・個体群・群集》部門
「ヒクイナは巣立ち雛のために新たに“抱雛巣”をつくる」
大槻恒介

《行動・進化・形態・生理》部門(同点2件)
「鳥類の鳴き声行動の理解に対するロボット聴覚に基づく観測と生成進化モデル」
古山諒・鈴木麗璽・中臺一博・有田隆也

「亜種リュウキュウオオコノハズクにおける翼の性的二形と育雛行動の関連」
江指万里・宮城国太郎・熊谷隼・細江隼平・榛沢日菜子・武居風香・高木昌興

※9月17日の授賞式にて、スクリーンに表示していたにもかかわらず、読み上げそびれていました。この場を借りてお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。

《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「公立鳥取環境大学構内における鳥の窓ガラス衝突と紫外線カットフィルムを使った対策の効果」
市原晨太郎

【一次審査通過者】
《繁殖・生活史・個体群・群集》部門
「津軽平野で繁殖するゴイサギの繁殖期の行動パターンと渡り」
  柴野未悠・東信行

《行動・進化・形態・生理》部門
「種内の体色評価に画像利用は有効か?スペクトロメーターを利用した体色研究」
  榛沢日菜子・武居風香・髙木昌興

《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「野生のウミネコのテロメア長は水銀暴露によって短縮する」
  大野夏実・水谷友一・細田晃文・新妻靖章

「DNAバーコーディングで明らかになった、絶滅危惧種カンムリワシの季節的な食性の差」
  戸部有紗・佐藤行人・伊澤雅子

「小笠原諸島で採集した海鳥巣材に含まれる種子の組成-海鳥による種子分散の観点から-」
  水越かのん・上條隆志・川上和人

「江戸時代の歴史資料から探る北海道におけるワシの分布」
  池田圭吾・久井貴世

図1.jpg
左から寺嶋さん、飯島さん、森さん、綿貫会長
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