日本鳥学会企画委員会 本多 里奈
日本鳥学会ポスター賞は、若手の独創的な研究を推奨する目的で設立されたものです。対面形式で開催された日本鳥学会2024年度大会では、第8回ポスター賞を実施いたしました。厳正なる審査の結果、本年度は、天野孝保さん(長崎大学)、田上結大さん(愛媛大学)、水越かのんさん(筑波大学)が受賞しました。おめでとうございます。
応募総数は、過去最多の63件でした。応募数が多いだけでなく、地道に行われた調査や高度な解析技術を用いた研究など、忍耐力や向上心の高さが見て取れる内容が多かったのも印象的でした。来年度もポスター賞を実施予定ですので、たくさんの方に挑戦していただけると嬉しいです。
最後に、ポスター賞の審査を快諾して頂いた9名の皆様、記念品をご提供頂いた株式会社モンベル様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
日本鳥学会2024年度大会ポスター賞
応募総数:63件
繁殖・生活史・個体群・群集・生物間相互作用:18件
行動・進化・形態・生理部門 :26件
生態系管理/評価・保全・その他部門 :19件
【受賞】
《繁殖・生活史・個体群・群集・生物間相互作用》部門
「日本の高速道路SA/PAにおけるツバメの繁殖分布とその特徴」
天野孝保
《行動・進化・形態・生理》部門
「スズメ目におけるコケを巣材に利用する行動の進化と機能」
田上結大・今田弓女
《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「ミズナギドリの巣穴は節足動物の生息地を創出する」
水越かのん・森英章・川上和人・上條隆志
【次点】
《繁殖・生活史・個体群・群集・生物間相互作用》部門
「石狩湾におけるトウネンの通過個体数推定」
内田耕平・先崎理之
《行動・進化・形態・生理》部門
「鳥類のクチバシ定量化と形状多様性に寄与する遺伝的基盤の探索」
荒井颯太・牧野能士
《生態系管理/評価・保全・その他》部門
「奄美大島における野生鳥類のトキソプラズマ感染状況」
鈴木遼太郎・吉村久志・常盤俊大・伊藤圭子・鳥本亮太・新屋惣・山本昌美
【一次審査通過者】
《繁殖・生活史・個体群・群集・生物間相互作用》部門
「北海道周辺海域におけるウトウの雛の餌種と親の食ニッチサイズの時空間変化」
小島達樹・小澤光莉・大門純平・綿貫豊・ 白井厚太朗・新妻靖章・桑江朝比呂・渡辺謙太・ 松本和也・伊藤元裕
《行動・進化・形態・生理》部門
「繁殖期のウミネコにおける年齢による採餌戦略の変化」
杉山響己・水谷友一・成田章・後藤佑介・依田憲
《生態系管理/評価・保全・その他》部門
・「レーダを用いた鳥類の観測手法の開発」
河村佳世・鎌田泰斗・佐藤雄大・河口洋一・島田泰夫・黒田幸夫・関島恒夫
・「深層学習による長時間録音からの高精度な鳥類音声の自動抽出」
水村春香・安田泰輔・松山美恵・塚田安弘・瀧口千恵子