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Ornithological Scienceの最新号(25-1号)もオープンアクセス化されています。
Volume 25 Issue 1 | Ornithological Science
日本鳥学会および鳥類学に関する記事を配信しています
Ornithological Scienceの最新号(25-1号)もオープンアクセス化されています。
Volume 25 Issue 1 | Ornithological Science
公益社団法人 日本動物学会より、2026年度の下記賞及び助成の公募の案内です。茗原眞路子研究奨励助成金は2026年4月より募集開始となります。申請に関する詳細は下記URLよりご確認ください。
日本動物学会女性研究者奨励OM賞
https://www.zoology.or.jp/about/others/om
【締切】2026年3月31日(火)正午
動物学教育賞
https://www.zoology.or.jp/about/others/education
【締切】2026年3月31日(火)正午
茗原眞路子研究奨励助成金
https://www.zoology.or.jp/about/myoharafund
【募集期間】2026年4月1日(水)~4月30日(木)正午
広報委員会 長谷川 理
広報委員長交代の挨拶を執筆するにあたり、前任の上沖正欣さんが
なるほど、これまで本委員会の主な業務がホームページの更新やサ
私はIT技術に特別詳しいわけではなく、委員長就任にあたっては
また、現在は名称も「広報委員会」となっていますので、サーバー
どうぞよろしくお願いいたします。
なお、写真は記事の内容とは直接関係ありませんが、前任の上沖さ
作山宗樹(第39回日本鳥類標識協会全国大会実行委員会事務局
/日本鳥類標識協会/日本野鳥の会もりおか)
昨年11月8日に岩手県盛岡市で、第39回日本鳥類標識協会全国大会開催記念公開シンポジウム「鳥を調べ、鳥に学ぶ」を行いました。
日本鳥学会から津戸基金の助成を頂き、お陰様で無事に開催できましたことに深く御礼申し上げます。
当初2020年に行う予定であった本大会は、コロナ禍による中止を経て、5年越しで実現にこぎつけました。コロナ禍を挟んで社会情勢は多方面で変わり、特に各地でこれまで休止や延期されていたイベント開催が集中したことで会場の確保が難しくなり、また物価高の影響で当初の見込みよりも会場借用費や交通費等が値上がりする中、助成を頂けたことで憂慮なく開催することができ、大変助かりました。
岩手を含む北東北では、鳥類に関する講演など一般向けの学術的なイベントが開かれる機会は少ないのですが、それでも岩手県在住の生態学研究者で構成される岩手生態学ネットワークの方々が年に1~2回生態学関連の講演会を開催されており、生態学に関心をお持ちの方は県内に潜在的に多数いらっしゃると思われます。
そのような中、大会誘致を機に鳥類を主題としての自然を調べる面白さ、興味深さを広く一般の方に伝えられる場を設けられたらと考えました。特に標識協会のシンポジウムなので、鳥類を捕獲して初めて明らかになることを中心に据えて各講演者に依頼いたしました。聴いた方が生物の生態や行動、進化などに関心を持って頂くことを目的としました。
会場となったJR盛岡駅西口の県営施設キオクシアアイーナ会議場にはスタッフを含め、120名の参加がありました。参加された方々からは「とても面白く、ためになる話だった」、「楽しく有意義な時間を過ごせた」等々の言葉を多数いただき、開催の趣旨を皆様にご理解いただけたものと感じられました。
シンポジウムには4名の演者をお招きしました。最初の三上かつらさん(NPO法人バードリサーチ)は青森県下北半島のイスカの不思議な生態と形態について紹介されました(一部の内容は後日NHK「ダーウィンが来た!」で放映されました)。続く成田章さん(ウミネコ繁殖地蕪島を守る会(青森県立八戸聾学校))は、八戸市の蕪島で営巣するウミネコの生態について、お父上(成田喜一氏)から続く60年に亘る長期の標識調査から明らかになったことをお話頂きました。近年は地元の高校生との共同調査を始められるなど、ウミネコの保全活動の継続にも重点を置かれています。菅澤颯人さん(岩手大学獣医学部)は鳥類に寄生し、病原体(原虫)のベクターとして注目されるシラミバエの特殊な生態について、まだ未解明な部分が多い中、基礎的な生活史の把握と調査手法の開発に取り組まれているという話を、最後に高橋雅雄さん(岩手県立博物館)はオオセッカやオオヨシキリなど草原に棲む小鳥類の生態について、特に繁殖地への帰還率に着目した講演を頂きました。多岐にわたる話題を参加者皆様が熱心に耳を傾けられていたのが印象的でした。シンポジウムの要旨は日本鳥類標識協会のwebサイト(https://www.birdbanding-assn.jp)から閲覧やダウンロードできますので、ぜひご覧ください(同サイトの全国大会のページから第39回大会を選択してください)。
開催に当たり、近隣県を含む野鳥の会各支部や生態学関連、地域の自然史、自然観察活動等に関わる団体・行政機関・博物館施設等から後援を頂き、宣伝活動をご支援頂きました。また、この繋がりを活用したいと考え、シンポジウム受付横にブースを設置し、いくつかの団体の今後のイベントや会員募集などのフライヤーを置き、交流や情報交換の場としました。最後にその後援団体のお名前を紹介させて頂きます。青森自然誌研究会/秋田自然史研究会/岩手県立博物館/岩手生態学ネットワーク/環境省東北地方環境事務所/公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団/自然観察指導員ネットワーク岩手/東北鳥類研究所/特定非営利活動法人おおせっからんど/日本野鳥の会青森県支部/日本野鳥の会秋田県支部/日本野鳥の会北上支部/日本野鳥の会弘前支部/日本野鳥の会もりおか/日本野鳥の会宮城県支部/日本野鳥の会宮古支部の16団体・機関です。
また、日本鳥学会の学会賞選考委員会(当時)の堀江様、早矢仕様からは数々のご教示を頂きました。ありがとうございました。
写真撮影:伊達功氏
出口智広 (日本鳥学会誌編集委員長)
和文誌では毎号、編集委員の投票によって注目論文 (エディターズチョイス) を選び、発行直後からオープンアクセスにしています。74巻2号の注目論文をお知らせします。
著者: 猿舘 聡太郎, 雲野 明, 松井 晋
タイトル: クマゲラの冬期における生立木の採餌木選択と採餌場適地推定
DOI: https://doi.org/10.3838/jjo.74.223
日本で唯一の大型キツツキ類であるクマゲラは、本州では幻の鳥として存続が危ぶまれていますが、北海道では広く見られ、札幌のような大都市であっても、その近郊の野幌森林公園などでは観察できる比較的ポピュラーな鳥です。本論文の著者である猿舘さんたちは、札幌のクマゲラの冬期における採餌環境を特定するため、周囲の山々13箇所、計100キロ近くを踏査し、食痕である立木に掘られた大きな穴を探す調査を行いました。
その結果、クマゲラは、低地の森林にある落葉針葉樹のカラマツと落葉広葉樹のシラカンバの大径木を好むことを発見しました。このことは、常緑針葉樹のトドマツ林を好むと考えられてきた、これまでの傾向とは異なり、北海道内でも地域差があることを示唆しています。
さらに、カラマツが北海道では人工林として戦後広く造成されたことに注目し、クマゲラの食痕を生物多様性の高さを表す指標とすることで、ゾーニング管理に役立つ可能性を提言された点は、時代のニーズをよく捉えた本研究の”ウリ”ですね!
それでは以下、猿舘さんからいただいた解説文です。
北海道では1950年代から70年代にかけて、低標高地域を中心に天然林の伐採が進み、その多くがトドマツや本州から導入されたカラマツの人工林へと転換されました。こうした森林環境の変遷を経た北海道には、国の天然記念物であり絶滅危惧種に指定されているクマゲラが生息しており、その姿は都市に隣接する森林でも観察されています。しかし、都市近郊の人工林を含む現在の森林において、クマゲラがどのような場所を採餌に利用しているのかについては、これまで十分に解明されていませんでした。本研究では、札幌市に生息するクマゲラを対象に、冬期に生きた木の樹幹を掘って採食した痕跡(採餌痕)が残る樹木に着目し、採餌木の特徴や周辺環境を詳細に調査しました。
山歩きが好きだったことも功を奏し、札幌市の南西部に整備された総延長100kmに迫る登山道を景色や植生を楽しみつつ、指導教員や研究室の仲間の支えにも助けられながら踏査することができました。クマゲラの採餌痕をたどりながら調査や解析を進めるうちに、北海道の森林がどのような歴史を経て現在の姿に至ったのかが次第に見えてきました。採餌木は、森林がどのように変化してきたのかを物語る手がかりとなり、まるでクマゲラが、森林の歩んできた歴史と今を教えてくれている、そんな感覚を覚えました。
本論文が、クマゲラの生息環境の理解と保全、そして木材利用との調和を考えるうえで、少しでも参考になれば幸いです。(猿舘 聡太郎)
写真1 冬期にカラマツの樹幹で採餌するクマゲラ
写真2 採餌中のクマゲラとそのおこぼれを狙うヤマゲラ
写真3 夏期に地上部の枯死木で採餌するクマゲラ
Ornithological Science編集委員長 上野裕介
Ornithological Scienceの最新号が公開中です。
次号は1月末発行、
The latest issue of Ornithological Science has been available. The next issue is scheduled for release toward the end of January, and a trial of Open Access will begin.
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REVIEW ARTICLE: KURODA AWARD
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Movement ecology of Columbiformes maintaining long-distance dispersal
ability in island habitats
Haruko ANDO
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/24/2/24_173/_article/-char/ja
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ORIGINAL ARTICLE
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Do long-term changes in wing length indicate changes in migration
distances of North Eurasian Passerines?
László BOZÓ, Yury ANISIMOV, Tibor CSÖRGŐ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/24/2/24_189/_article/-char/ja
Streaked Shearwater Calonectris leucomelas rearing chicks in the
central Sea of Japan did not switch diet at the 2013/2014 regime
shift.
Chamitha DE ALWIS, Ken YODA, Yutaka WATANUKI, Akinori TAKAHASHI,
Kenichi WATANABE, Satoshi IMURA, Maki YAMAMOTO
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/24/2/24_199/_article/-char/ja
Genetic diversity of the Japanese captive population of Crested Ibis
Nipponia nippon estimated from pedigree analysis
Shiori KUBOTA, Shigeaki ISHII, Takahisa YAMADA, Toshie SUGIYAMA, Yukio
TANIGUCHI, Yoshinori KANEKO, Tetsuro NOMURA, Hiroaki IWAISAKI
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/24/2/24_215/_article/-char/ja
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SHORT COMMUNICATION
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No remarkable effect of blood mercury on corticosterone levels in
Black-tailed Gulls
Yasuaki NIIZUMA, Takushi TERADA
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/24/2/24_225/_article/-char/ja
Nestling-age dependent parental care strategy of Lesser Kestrel Falco
naumanni in Mongolia
Onolragchaa GANBOLD, Urangoo PUREVSUREN, Rentsen OYUNBAT, Joon-Woo
LEE, Otgontsetseg KHUDERCHULUUN, Ganchimeg J. WINGARD
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/24/2/24_229/_article/-char/ja
植田晴貴(日本獣医生命科学大学)
日本鳥学会2025年大会における鳥の学校は、「鳥類研究のためのドローン講座2 画像解析編」でした。私自身ドローンを用いた研究を行っているわけではありませんが、ドローンを用いた鳥類研究に興味があり、実際に操縦も行うとのことでしたので参加させていただきました。
酪農学園大学でドローンを用いた研究をされている小川先生、小野先生が本講習会を担当されており、初めに簡単にドローンの操縦方法を座学にて教えていただきました。その後体育館へ移動し、実際に飛行体験をさせていただきました。飛行実習として、実際に飛ばしてデコイのカモを撮影しました。私自身ドローンの操縦は今まで行ったことがなく、ドローンの発進や移動など、操縦に苦戦しました。特に、目視での位置と画面上のドローンの位置が全然一致しておらず、デコイの撮影に苦労したことが印象に残っています。将来ドローンを操縦する際は、屋外で飛ばす前に室内練習やドローンスクールなどを用いて、確実な操縦技術を身に着けてからと思いました。
体育館での飛行体験後、屋外の池でデモンストレーション飛行を行っていただきました。屋外でのデモ飛行では、2種類のドローンを用いて5つのデコイを撮影しました。撮影は25m、50m、75m、100m、125mの高さから行い、125mではドローンが豆粒程度の大きさで、目視での確認はとても難しかったことが印象に残っています。
屋外での撮影後、座学及び画像解析を行いました。座学では、ドローンを用いた研究を紹介いただきました。送電線における鳥の巣の発見(Dong et al. 2022)や海鳥のコロニーのカウント(Hondgson et al. 2016)など、人が行うには難しい研究が紹介されており、今後ドローンを用いた研究が広がっていくであろうと感じました。画像解析ではArcGIS Proを用いて、マップの作成を行い、個体数カウントはGoose123というシステムを用いました。Goose123は、ドローン画像からAIを用いて水鳥を自動カウントするシステムであり、本講習会の講師である小川先生が開発したシステムであるとご紹介いただきました。実際にデモ飛行で撮影した画像をカウントした結果227羽いると表示されました。カウントされている物を確認すると、池に浮いていた葉やゴミ、光の反射などをカウントしていることが判明しました。小川先生によると、解像度があまりにも良い場合や撮影状況によりマガン以外をカウントしてしまうことがあるため、Goose123にディープラーニングで学習させることでより精度を高く、カウントを行えるようになると教えていただきました。
最後になりますが、この度はドローンの操縦及び画像解析という貴重な機会をご提供いただき、企画・運営をしてくださったみなさまに感謝申し上げます。また、操縦体験や座学の資料だけでなく、講習会終了後の質問にも快くご回答いただきました講師の方々にも感謝申し上げます。


畑山優香(北海道大学大学院)
鳥のように大空を飛んでみたい!鳥好きに限らず、多くの人が一度は抱く願いでしょう。かく言う私もその一人です。「鳥類研究のための空飛ぶドローン講座」というタイトルを見た時、これならば空を飛ぶ気分を少しだけ味わえるかもしれない、という考えが浮かびました。この他愛のない思いが一番の参加動機だったのですが、鳥たちの見ている景色に想いを馳せつつ、研究現場でのドローンとAIの活用に触れ、充実した時間を過ごすことができました。
講習会は午前と午後の二部構成でした。午前中には室内での操縦体験と野外での模擬調査見学があり、午後からは研究現場でのドローン活用についての講義を拝聴しました。
午前中の操縦体験では、参加者が多かったにもかかわらず、実機を扱う機会を一人一回ずつ確保していただきました。自分の操作でドローンが宙に浮いた時の感覚は忘れがたく、終了後にドローンの価格を検索してしまうほど刺激的でした(写真1)。それに続く野外での模擬調査では、会場となった酪農学園大学構内の池にマガモとマガンのデコイを浮かべ、それを上空からドローンで撮影する工程を見学しました。調査用ドローン(写真2)は子どもが四つん這いになったほどのサイズがあるように感じられ、迫力ある飛行音にも驚きました。また、ドローンは地上のモニターと同期しており、頭上の機体から送られる映像を確認できるようになっていました。映像を見ていると、鳥たちが見下ろしている世界を垣間見た気分になりました。
午後の講義では、ドローンの強みである航空写真の撮影能力が、水鳥のカウント調査で発揮されることを学びました。水辺に集まる群れを上空から撮影し、航空写真を専用のAIで解析することで個体数を計測できるのだそうです。また、撮影データは生息数調査だけでなく、羽数カウントのプログラム精度の向上にも活用されているとのことでした。講義の途中では、午前の模擬調査の映像や過去の研究データから作成された航空写真を使い、AI解析の工程も体験させていただきました。
一日の講習を通して印象的だったのは、ドローンとAIによる解析と、人の目によるカウント調査が、互いを補い合う手法であるという点です。現段階では、経験豊富な調査員によるカウントが最も正確で信頼されている手法であるそうですが、湖の中心部など、目視では確認しにくい場所にも群れが形成されることがあります。そのような場合、ドローンとAIが心強いサポートツールになり得るのだそうです。人の目の精緻さに驚くと同時に、AIとの共存可能性が見出される分野があることに明るさを感じました。
また、航空写真のAI解析を体験し、高密度な群れが写った画像から一羽一羽を正確に検知する一方で(写真3、4)、水面の木の葉を鳥と誤認識する場合もある結果を見て、プログラム開発の難しさがうかがえました。近年のAIの発達を前にすると、「人の能力など無駄になるのではないか」と無力感に苛まれることもあります。しかし、万能に見えるAIの裏にあるものは、開発者の知恵と意思と努力なのでしょう。今後、AIを前に無力感を覚える機会は増えるかもしれませんが、AIを動かし育てるのはやはり人の力であることを忘れないでいようと思います。
ドローン操縦の基本や活用を凝縮して学ぶ機会をいただいたことは、鳥や野生動物の研究に関わる学生として、得がたい経験でした。今の私の日常にはドローンを扱う機会はほとんどありません。けれども、過去に得た知識や体験が、思いもよらぬ形で役立つ…人生には、そんな「伏線回収」のような瞬間が時々訪れると信じています。これからも、鳥や動物に関わる進路を目指し続けたいです。最後に、操縦体験と講義を担当してくださった酪農学園大学の小川健太先生、小野貴司先生と、鳥の学校の企画・運営の関係者の皆様に御礼申し上げます。




企画委員 鳥の学校担当
鳥取大学 鳥由来感染症グローバルヘルス研究センター
森口紗千子
鳥の学校では、学会内外の専門家を講師として迎え、会員のレベルアップに役立つ講習を毎年実施している。第16回は、北海道札幌市で開催された2025年度大会初日の9月12日に、江別市に位置する酪農学園大学で行われた。ドローンをテーマとした鳥の学校は、北海道網走市で開催された2022年度大会に続き2回目である。講師は、前回と同じ酪農学園大学の小川健太氏に加え、同じく酪農学園大学の小野貴司氏に依頼した。前回はドローンの飛行体験と座学が中心であったが、今回は、ドローンの飛行体験に加え、ドローンで撮影したガンカモ類の画像から個体数をカウントする画像解析の実習である。当日は天気にも恵まれ、ドローン日和であった。
午前中はドローンの飛行体験である。体育館で講師からマンツーマンで指導を受けながら、参加者全員がドローンを操縦して離陸、決まったルートの移動、ドローンのカメラによるカモのデコイの撮影、着陸までを体験した。他の参加者たちは、タブレットの操縦シミュレーションでトレーニングをしながら順番を待っていたが、よい事前練習になったようである。その後は、さらに大きなドローンを用いて、屋外の池にガンカモ類のデコイを浮かべ、講師がドローンで撮影するデモ飛行を見学した。
午後はパソコンでの画像解析実習である。ドローンで撮影されたマガンのねぐらの画像をArcGIS Proに取り込み、画像をつなぎ合わせる作業や、マガンをカウントするために開発された解析ソフトGoose123で自動カウントする作業を体験した。参加者のカウント結果は共有され、それぞれの解析結果を見比べることもできた。
事後アンケートによると、全員がドローンの操作ができた、GISの基本的な使い方や、画像解析の基本的な流れが手を動かしながら追えたのは勉強になったなど、参加者の90%以上が大変満足や満足と回答された。今回もワクワクするような講習をご用意いただいた講師陣と酪農学園大学のスタッフの方々、そして円滑な進行にご協力いただいた参加者の方々に深くお礼申し上げる。
鳥の学校は、今後も大会に接続した日程で,さまざまなテーマで開催する予定である。鳥の学校の案内は、日本鳥学会誌の大会案内および大会ホームページに掲載する。




第39回日本鳥類標識協会全国大会実行委員会事務局
作山宗樹
今年の11月に岩手県盛岡市で、日本鳥学会津戸基金の助成を受けて開催する公開シンポジウム「鳥を調べ、鳥に学ぶ」をご紹介させて頂きます。
鳥類の生態や行動、進化などを調べる際に、鳥類を捕獲・標識して初めて分かることがたくさんあります。今回北東北で初となる日本鳥類標識協会の全国大会開催を契機として、鳥類の生態研究を通じて、鳥を調べる面白さや興味深さをお伝えする場を用意しました。多くの一般の方々にご参加いただき、演者の方々には調査研究を広く分かりやすくお話いただきます。
できるだけ多くの方々に足を運んでもらうため、会場は盛岡駅に隣接する県営の300人収容可能な会議場としました。会場が駅に接している利便性から、県内はもちろん、近隣県の生態学・野鳥・自然観察に関わる複数の団体に後援をお願いし、広く宣伝頂いております。
なお、本講演企画は地元や隣県などの日本鳥類標識協会会員および日本野鳥の会もりおか会員によるボランティアで運営されます。翌11月9日に行われる標識協会会員向けの一般口頭発表会や標識協会総会とは切り離した形で行います。
開催概要およびプログラム
1.開催日時 2025年11月8日(土)13:50~16:30(13:20開場)
2.会場 いわて県民情報交流センター(アイーナ) 804会議場
(住所:〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通1丁目7番1号)
3.主催 第39回日本鳥類標識協会全国大会実行委員会
4.入場料、申し込み方法および定員
入場無料、事前申し込み不要、定員300名
5.講演者および講演タイトル
・三上かつら氏(NPO法人バードリサーチ)
下北半島のイスカ―その形態と生態-
・成田章氏(ウミネコ繁殖地蕪島を守る会(青森県立八戸聾学校))
1966年から2024年までの標識調査からわかるウミネコの年齢や移動について
・菅澤颯人氏(岩手大学獣医学部)
鳥についてる変な虫:シラミバエの生態と病原体保有状況について
・高橋雅雄氏(岩手県立博物館)
個体標識から分かったオオセッカや草原棲小鳥類の生態
6.後援団体
青森自然誌研究会/秋田自然史研究会/岩手県立博物館/岩手生態学ネットワーク/
環境省東北地方環境事務所/公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団/
自然観察指導員ネットワーク岩手/東北鳥類研究所/
特定非営利活動法人おおせっからんど/日本野鳥の会青森県支部/
日本野鳥の会秋田県支部/日本野鳥の会北上支部/日本野鳥の会弘前支部/
日本野鳥の会もりおか/日本野鳥の会宮城県支部/日本野鳥の会宮古支部
7.シンポジウム特設webサイト
https://birdbanding-assn.jp/J04_convention/2025/2025taikaisympo.htm
本シンポジウムは日本鳥学会津戸基金の助成を受けて実施します。